「AGRI-LINK」は価値ある土地と農家の誇りを未来に残す、新規就農者、農地提供者、受け入れ農家それぞれがメリットを享受できる、三方よしの就農モデルです。
有田市と協働して一次産業分野における課題解決支援スキームの実証実験を進めるなかで(これまでの取組はこちら)、農地提供者(農地の削減や廃農を希望している農家)からは「土地が荒れると周りの農家に迷惑がかかるので、辞められない」、受け入れ農家(農地を拡大したい農家)からは「廃農しそうな農家は分かるものの、こちらから聞くのは失礼なので、聞けない」、新規就農者からは「収入や初期費用の不安、農地確保が難しいなどの理由で、やりたいけど、できない」などの声があがり、第一産業に関わるそれぞれのリアルな課題が明らかになりました。
上記の課題を受け、リクルートのマッチングノウハウを活かした包括的就農支援スキーム 「AGRI-LINK IN ARIDA」を構築しました。
新規就農者は独立後、農地提供者と農地賃借契約を結ぶことで、自分で新たに農地を探すことなく、 農地を継承できる。また、農地提供者は、所有する農地を残すことができる。
新規就農者と受け入れ農家が業務委託契約を結ぶことで、新規就農者は、受け入れ農家から技術習得や農機具の貸与を受け、技術習得をしながら、業務委託料として収入を得ることができる。
農地提供者と受け入れ農家が管理委託契約を結ぶことで、農地提供者は、地元の信頼ある受け入れ農家に大切な農地を管理してもらうことができる。受け入れ農家は、農地拡大のための農地を改めて探す必要がなくなる。
以上の3つのマッチングにより、農地提供者は農地の管理における不安の払拭、受け入れ農家は出荷量の増加による売上利益の増加、新規就農者は初年度から生活の見通しが立ち、3年目に農地付きで独立できるようになります。
“農地の価値を可視化した”農地データベースを活用しています。従来の農地データベースは住所、面積、栽培品種などの基本情報のみで構成されていますが、本スキームで採用する農地データベースは、 「Cheers Agri Project IN ARIDA」の2年間の取組みで取得した「売上情報(販路、収量、単価)」や「各農家のこだわりの栽培方法」のような情報も整理し、保管されています。これにより、適切で効率的なマッチングを自治体が実現していくことが可能となります。
新規就農者の方には、1人あたり1ha程度の農地を有田市が確保します。農地1haの売上想定額は約360万円。受け入れ農家の利益や諸経費を引き、新規就農者は、年間250万円~300万円が収入として得られる想定です。
和歌山県有田市 経済建設部 有田みかん課
TEL:0730-22-3635/Mail:aridamikan@city.arida.lg.jp
リクルート 地方創生プロジェクト
Mail:cheersagri@r.recruit.co.jp
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