アクティビティ
長野県小布施町

なぜ年間120万人が訪れる観光の町が、
農業振興も加速させたいのか?
〜農産物のブランディングと地域商社の
活性化を目指す取り組み〜

課題

小布施の農産物の魅力を再発見し、販売力を強化したい。

長野県の北東部に位置する小布施町。葛飾北斎が晩年を過ごした町として有名で、歴史的遺産が多く残っています。人口1万人ほどの町ですが、年間120万人もの観光客が訪れる観光の町として、長年注目されてきました。

また、りんご・もも・ぶどうといった果樹の生産地としても知られています。しかし15年前と比較すると生産額(市場出荷分)が3割、農家数が2割減っています。

豊かな農村風景が町の観光を支えるという信念があり、農業の持続性が町の重要課題です。そこで、以前から観光振興の分野でつながりのあったリクルートと小布施町は、2 0 1 7年4月より、農産物のブランディングと販売強化に向けて協働することになりました。

400年以上続くみかんの名産地。有田市が抱える課題。

小布施町での取り組みテーマ

ふるさと納税の返礼品の充実と地域商社の活性化を通じて、
小布施町ファンを増やす。
● ふるさと納税を活用したブランディング

返礼品を通じて小布施町の魅力を納税者に伝えたい。そして小布施町の農産物を購入したり、観光に訪れてくれたりするファンを全国に増やしていきたい。そんな想いから、ふるさと納税の返礼品である農産物の充実を図りました。また、地域で活躍する若者を巻き込み、リクルートがプロジェクトを離れた後も成果が継続する仕組みを作りました。

具体的に行った施策としては、大きく3つあります。まず1つ目は、仕入れ量の確保。売れ筋の返礼品を把握して、ご注文をいただいても品切れとならないように、農家さんと連携して、注文が多くなる時期に合わせて供給してもらえる体制を築きました。

2つ目は、各地のふるさと納税の返礼品が掲載されているポータルサイトの紹介ページの改善。これまでは返礼品(生果など)の写真と価格を載せる程度でカスタマーに詳しい情報を届けていませんでした。そこで、農家さんへ取材を実施。栽培に対する想いや農産物の特徴などをストーリー化し、ページに反映することで返礼品の魅力が詳細に伝わる工夫をしました。

そして3つ目は、小布施町の返礼品に興味を持っていただいているカスタマーとの接点をつくるために定期的にメールを配信。ページを見てもらえるきっかけを増やしました。以上の取り組みの結果、2017年度のふるさと納税額は前年比180%増となりました。

ふるさと納税を活用したブランディング
ふるさと納税を活用したブランディング
● 地域商社の支援

小布施町のシンボルである雁田山の近くにある地域商社「小布施町振興公社」。町内で最も大きな農産物直売所もあり、栗や桃をはじめとした数々の農産物を販売しています。

これまでは仕入れと販売の管理が連動していないなどの仕組み化ができておらず、売り上げも伸び悩んでいました。そこで、収益性を改善するために、仕入れと売り上げの可視化を実施。定例のモニタリング会議を開催し、消耗品や無駄な経費の削減といった細かい対策を行っていくことで、短期の収益アップを実現することができました。

また、商品を増やすために外部の専門家と協力しながら、栗以外の特産品を使用したスイーツの開発を進めています。さらには、WEBサイトをリニューアル。WEBサイト経由の注文数の増加にも成功しています。

新規販路の拡大
新規販路の拡大

これまでの取り組み

  • 2018年9

    地域商社支援
    フローラルガーデン売上拡大に向けた施策会議

    フローラルガーデンおぶせ内のフラワーショップの売上拡大のため、フラワーショップのスタッフ全員で会議を実施。目標達成に向けて多くの意見を出し合い、協力し合いながら施策に取り組んでいます。

  • 2018年8

    地域商社支援
    商談会出展

    ブラムリー、チェリーキッスの売切りに向けBtoBへの販売機会を増やすため、アグリフードEXPOに出展しました。バイヤーから様々な意見を収集し、ターゲットの明確化や商品の提案方法についても把握することができました。

  • 2018年4

    地域商社支援
    モニタリング会議開始

    振興公社の黒字化・地域商社機能強化を目的に、月次でのPL管理を行い、部門ごとの目標と実績とを比較して予実差の要因と今後の対策を検討するモニタリング会議を実施しています。

  • 2018年1

    地域商社支援
    ビジョンシェアリングフューチャーセッション開催

    5年後の在りたい姿を考えることでそこに向けた課題を洗い出し、目標実現に向けて今すべきことを共有する場を設けました。

  • 2017年8

    ふるさと納税の活用
    メルマガの配信

    リピート購入やおすすめの商品をPRするためにメルマガ配信を開始しました。

  • 2017年6

    ふるさと納税の活用
    パートナー会の実施

    ふるさと納税に出品している農家のみなさんや地元企業に対する説明会を実施し、協力を依頼しました。

  • 2017年5

    ふるさと納税の活用
    農家取材開始

    ふるさと納税額拡大に向けたコンテンツ作成のため、ふるさと納税に出品している農家のみなさんや地元企業へ、農作物への想いやこだわり・小布施町への想いなどを取材しました。

  • 2017年4

    ふるさと納税の活用
    ふるさと納税サイトページリニューアル

    ふるさと納税サイトに掲載するページを、消費者目線のデザインになるよう大幅リニューアルしました。

    地域内で課題解決していく場づくり
    小布施町との協働プロジェクト始動

    小布施町の農業振興に向け、ふるさと納税の納税額拡大や6次産業センターの売上拡大に関するリクルートと小布施町の協働プロジェクトが始動しました。

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小布施町メンバーからのメッセージ

  • 西原 周二 さん

    西原 周二 さん
    小布施町
    企画政策課
    課長

    行政業務のなかでは得られない、喜びや充実感が生まれました。

    取り組みが始まる前は、目標は年間で設定。年度末に結果を確認し、次年度に活かそうと思いながらも、活かしきれないケースも多々ありました。しかし、プロジェクトがスタートすると、月単位、場合によっては週単位で目標設定、達成状況の確認、改善、新たな施策を考えるサイクルが生まれました。正直、ミーティングの資料準備に苦痛を感じてたスタッフも多かったですが、新たな施策が確実に課題解決につながり、短期間で結果が出る、ふるさと納税者からお褒めの言葉をいただくなど、通常の行政業務の中では得られない喜びや充実感が生まれ、チームのコミュニケーションが円滑化し、自ら考え行動するようになりました。小規模自治体では、チームで仕事をすることが少なく、個々に任されることが多いのですが、役割を明確にし、対策が取れていないところに集中的に対応できるようになりました。コミュニケーションが活発化することで新たなアイディアが生まれやすくなるなど、働き方改革、生産性の向上につながったと思います。

  • 小津野 勝也 さん

    小津野 勝也 さん
    小布施町地域おこし協力隊

    生産者と企業と行政。一体感が生まれたことも取り組みの成果です。

    現在、私は地域おこし協力隊として、主にふるさと納税の返礼品に関わるビジュアルデザインの改善を担当しています。以前は、返礼品の事務的な説明と写真が掲載されているだけでしたが、生産者への取材を行い、こだわりや思いなどの物語を寄付者へ伝えることで、生産者と寄付者の距離を近づけたいと考えました。加えて、メルマガやSNS配信、新規返礼品の開拓などの施策により前年比1.8倍の寄付額増につながっています。もちろん、ふるさと納税制度に頼るだけではいけません。制度がなくなったとしても、小布施町を応援してくださるファンをつくることを目的にチーム一団となって取り組んでいます。一方で、寄付者から「ふるさと納税以外でも小布施の農作物を購入したい」との声をいただく機会が増えたことで、小布施のファンづくりに大いに役立っていると実感しています。また、生産者への取材やパートナー企業との会議を行ったことで「生産者」「企業」「行政」の更なる一体感が生まれたことも、今回の取り組みの成果だと思います。

  • 西澤 篤 さん

    西澤 篤 さん
    (一財) 小布施町振興公社
    常務理事・事務局長

    職員にPDCAサイクルが身についたことで、工夫・改善が増えました。

    今回の取り組みで、ふるさと納税返礼品として小布施町産農産物を取り扱うことにより、前年比120%の売上増に繋がったのは大きな成果だと思います。また、毎月実施される “モニタリング会議” により、実績が正確に早く把握でき、現実に即した新たな目標設定が可能になりました。一番大きな変化は、PDCAサイクルが職員に身についたこと。計画実行後のチェックで計画の修正を行い、現状に即した計画を策定し実施出来る様になりつつあります。また、他部門の動きが共有出来るようになったため、参加者が他部門実績を理解し、自部門の計画・実行に対する意識が高まり、公社全体の底上げに繋がっています。これまでは計画と実績がかけ離れていても意識する職員はほとんどおりませんでしたが、今回の取り組みにより計画数値が職員自身の目標数値として受け止めて、その達成に向け業務に取り組めるようになりました。今後は職員全員が自分自身の目標設定を行い、PDCAを回すことを期待しています。

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