● ふるさと納税を活用したブランディング
返礼品を通じて小布施町の魅力を納税者に伝えたい。そして小布施町の農産物を購入したり、観光に訪れてくれたりするファンを全国に増やしていきたい。そんな想いから、ふるさと納税の返礼品である農産物の充実を図りました。また、地域で活躍する若者を巻き込み、リクルートがプロジェクトを離れた後も成果が継続する仕組みを作りました。
具体的に行った施策としては、大きく3つあります。まず1つ目は、仕入れ量の確保。売れ筋の返礼品を把握して、ご注文をいただいても品切れとならないように、農家さんと連携して、注文が多くなる時期に合わせて供給してもらえる体制を築きました。
2つ目は、各地のふるさと納税の返礼品が掲載されているポータルサイトの紹介ページの改善。これまでは返礼品(生果など)の写真と価格を載せる程度でカスタマーに詳しい情報を届けていませんでした。そこで、農家さんへ取材を実施。栽培に対する想いや農産物の特徴などをストーリー化し、ページに反映することで返礼品の魅力が詳細に伝わる工夫をしました。
そして3つ目は、小布施町の返礼品に興味を持っていただいているカスタマーとの接点をつくるために定期的にメールを配信。ページを見てもらえるきっかけを増やしました。以上の取り組みの結果、2018年度のふるさと納税額は2年間で282%増となりました。(2019年3月31日現在)
● 地域商社の支援
小布施町のシンボルである雁田山の近くにある地域商社「小布施町振興公社」。町内で最も大きな農産物直売所もあり、栗や桃をはじめとした数々の農産物を販売しています。
これまでは仕入れと販売の管理が連動していないなどの仕組み化ができておらず、売り上げも伸び悩んでいました。そこで、収益性を改善するために、仕入れと売り上げの可視化を実施。定例のモニタリング会議を開催し、消耗品や無駄な経費の削減といった細かい対策を行っていくことで、短期の収益アップを実現することができました。
また、商品を増やすために外部の専門家と協力しながら、栗以外の特産品を使用したスイーツの開発を進めています。さらには、WEBサイトをリニューアル。WEBサイト経由の注文数の増加にも成功しています。