アクティビティ
和歌山県有田市

始動から2年で生まれた、注目すべき変化とは?
〜日本有数のみかん産地である有田市との
共創プロジェクト〜

課題

400年以上続くみかんの名産地。有田市が抱える課題。

和歌山県の北西部に位置する有田市は400年以上続く、みかんの名産地として知られています。温暖な気候が続き、降水量が比較的少ない。そして石垣づくりの段々畑で栽培しているため、水はけが良く、甘くて、コクがある味わいのみかんが生産されています。

しかし、現在の有田市のみかん産業を取り巻く環境は順風とは言えません。高齢化や人口減少、農業所得の伸び悩みなどの影響を受けて、耕作放棄地の増加や人手不足といった問題を抱えています。現状のままだと、耕作面積は2015年から2030年にかけて約2/3に減少する見込みです。また半数以上の農家に後継者がいない状態になると言われています。

こうした状況を変えるために、リクルートと有田市は地方創生を目的とした包括連携協定を締結。2017年から新しい取り組みに挑戦する「Cheers Agri Project IN ARIDA」を発足しました。

400年以上続くみかんの名産地。有田市が抱える課題。

有田市での取り組みテーマ

みかんのブランド力向上と新しい販路の拡大で、収入増を目指す。
● ふるさと納税の拡大

有田地方で生産されるみかんのブランディングのため、有田市では2010年に原産地呼称管理制度(高品質なものを公的部門が認定・管理することで消費者に安心・信頼を与える制度)を立ち上げました。厳正な審査により、基準をクリアしたみかんだけが「有田 QUALITY」に認定され、ブランド力が向上します。

収入増につながる嬉しい制度なのですが、その認知度は低く、参加される農家の数は多くありませんでした。そこで参加農家を増やすために、参加方法を分かりやすく記載したパンフレットを制作。また、説明会を実施し、農家のみなさんに呼びかけていきました。その結果、制度参加農家は2年間で234%増となりました。(2019年3月31日現在)

「有田 QUALITY」に認定されたみかんは、ふるさと納税者への返礼品として有田市で取り扱っています。原産地呼称管理制度への参加農家が増えたことで、認定みかんの供給量も増加。より多くの高品質なみかんをふるさと納税者に提供できるようになったことで、ふるさと納税申込数は、2年間で361%増と大幅に成長しました。(2019年3月31日現在)

ふるさと納税の拡大
● 新規販路の拡大

一つの販路に頼らず、販路を増やすことが収入の安定と増加につながります。そこで、プロジェクトに参加された8軒の農家の方と一緒に、新しい小売店の開拓に取り組みました。結果として、首都圏の大手小売店チェーンなどで販売を開始することができました。また、インターネットのフリーマーケットサイトでの販売も実施。直接販売により卸売単価のアップが実現できました。

また2018年4月には、みかん農家の方の営業力向上を目指し、「販路拡大講座」をスタート。名刺交換の仕方から提案方法など、ゼロから講座内容をつくり上げ、一緒に取り組んできました。同年8月・10月には東京で開催された、バイヤーや流通企業などが集まる展示商談会に出展。講座で学んだことの実践の場として、農家の方自らがバイヤーさんにみかんの魅力をPRしました。その結果、8つの新販路を開拓し、41.3tのみかんを出荷。例年の市場出荷の単価に比べて平均28%アップを実現しました。

新規販路の拡大
新規販路の拡大
● 生産性向上に向けた取り組み

有田市のみかん園地は、山の斜面を利用した急勾配の傾斜地にあることが多いのが特徴です。傾斜地でのみかん栽培は機械化が難しく、農作業の負担が大きいという課題があります。

そこで、新しい技術の導入により、みかん栽培の生産性向上を実現するため、2018年度よりドローンを活用した農薬散布実証実験に取り組むことを決めました。同年6月から農薬散布実験を開始し、9月までの間に合計3回の農薬散布実験を行いました。

散布後の状態は良好で、ドローンの活用により農薬散布にかかる工数の約8割を削減できることが分りました。2018年秋より、地域へのドローンを導入の手法について、具体的な検討を始めています。

生産性向上に向けた取り組み

これまでの取り組み

  • 2019年6

    有田のみかん集会~未来につなぐ挑戦~ を開催

    2017年度から毎年開催しているみかん集会(リクルートと有田市の取組内容を市民の皆さんにお伝えし、プロジェクトへの参画を呼びかける場)を今年も開催。3度目となる今回は、昨年比1.6倍の258名の方に参加いただき、市民の皆さんの関心の高さが伺えました。

  • 2019年5

    就農イベントに出展

    AGRI-LINKの運用開始後初めて、大阪にて開催された就農イベントに出展しました。 有田市でのみかん農業に興味を持ちブースに足を運んでいただいた11名の方からは就農する上での資金面や農地に関しての不安を抱く声を多くいただき、今後新規就農者を募集する上では、これらに配慮し就農者の不安を取り除くことが必要だと感じました。

  • 2019年4

    新規就農支援スキーム「AGRI-LINK IN ARIDA」開始

    本スキームの具体的な運用方法として、新規就農者、農地提供者、受け入れ農家をつなぐ「トライアングルマッチング」を行います。トライアングルマッチングは、3者の持つ資産を、3者の課題にマッチングさせることで解決していくもので、新規就農者と農地提供者をつなぐ「①事業継承マッチング」、新規就農者と受け入れ農家をつなぐ「②就労、技術マッチング」、農地提供者と受け入れ農家をつなぐ「③農地マッチング」の3つで構成されています。 新規就農者、農地提供者、受け入れ農家それぞれがメリットを享受できることを目指してまいります。

    「和歌山県有田市・リクルート 新たな就農支援スキーム「AGRI-LINK」募集開始記者発表会」を開催

    有田市にて、就農支援スキーム「AGRI-LINK IN ARIDA」による新規就農者の募集を開始することを発表。また、2年間の成果報告や、有田みかん農家2名にも参加いただいたトークセッションを行いました。会場には、多くの記者の他、みかん農家や市民の方もお越しいただき、多くの地域住民の関心が集まっていることを実感しました。

  • 2019年3

    「和歌山県有田市・リクルート 新たな就農支援スキーム記者発表会」を開催

    和歌山県有田市との新たな就農者支援の取組みとして、新規就農者獲得のため包括的支援スキーム「AGRI-LINK IN ARIDA」を開発し、2019年4月1日より運用を開始することを発表しました。 上記スキームの発表のほか、2年間の成果報告や、有田みかん農家さん2名にも参加いただいたトークセッションなどを行い、これまでの取り組みの集大成として皆さまに私たちの活動をお伝えすることができました。 記者発表会には18名の記者の方にお越しいただき、計38件(2019.3.31現在)のメディアに取り上げていただきました。

  • 2019年2

    販路拡大支援
    販路開拓講座振り返り会実施

    4月から実施した販路開拓講座が終了し、振り返り会を実施しました。 今期の結果は、小売店8社の新販路を開拓、計41.3tのみかんを出荷し、出荷額は1,350万円(税抜、運賃別)となりました。また、例年の市場出荷の単価に比べ平均28%アップを実現しました。

    販路拡大支援
    ネット販売講座振り返り会実施

    7月から実施したネット販売講座が終了し、振り返り会を実施しました。 初めてネット販売にチャレンジする農家さんが多い中、受講生12名中11名が1件以上の販売を達成し、計521kgのみかんを出荷しました。 また、これからネット販売に挑戦する農家さんに向けた「はじめの一個を販売するマニュアル」を制作しました。

  • 2018年12

    リクルート社内で有田みかんPRを実施

    プロジェクトでお世話になっている農家さんの有田みかんをリクルート社員に配布し、プロジェクトのPRを行いました。みかんを食べた社員からは、「スーパーで買うみかんより美味しい。」「味が濃く皮が薄くて驚いた。」「今まで食べたみかんで一番美味しい。」「ふるさと納税申し込みました。」といった声があがりました。

  • 2018年11

    日本橋三越本店で「有田市認定みかん」の試食・販売イベント開催

    昨年は用意したみかんが即完売するなど大盛況で幕を閉じた有田みかんの販売イベントが、今年も、11月28日~12月4日に開催されました。7日間での販売数量(出荷量)は2,240kgと、昨年の1,719kgを大きく上回りました。

    地域内で課題解決していく場づくり
    高校生のみかん収穫・販売体験

    11月10日、有田市内の高校1年生が有田みかんの収穫体験を行い、コンテナ60箱分のみかんを収穫しました。また、11月18日には、東京の三越日本橋本店にて、11月末に開催する有田みかんの試食・販売イベントのPRを行いました。初めての対面販売体験で最初は緊張していた学生たちも、お客様から「和歌山から来たの?頑張ってね。」「有田みかんは美味しいね。」等と声をかけていただいて徐々に笑顔でPRできるようになり、200kgのみかんを販売しました。

  • 2018年10

    販路拡大支援
    園地訪問の実施

    8月のアグリフードEXPO東京で商談を行ったバイヤーが有田市を訪れ、みかん園地の視察と打ち合わせを行いました。3名のバイヤーと出荷に向けての希望条件を詳細に詰め、出荷準備を整えました。

    販路拡大支援
    地方フードセレクション2018出展

    販路拡大講座2期生の5農家が、10月23・24日に開催された商談会に出展しました。94名のバイヤーと名刺交換や商談を行った結果、2件の新規販路開拓に繋げることができました。

  • 2018年9

    販路拡大支援
    販路開拓講座振り返り会実施

    4月に開講した販路開拓講座の半期振り返りを実施しました。10月以降のみかんの収穫&出荷に向けて、チームでどのように販売をしていくのかの計画を議論しました。

    生産性向上
    ドローン自動飛行実験

    ドローンの農薬散布実験では手動でドローンを操縦していますが、ドローンの自動飛行が可能になれば、より生産性を向上させられます。そこで、傾斜地でのドローン自動飛行実験を行いました。

  • 2018年8

    販路拡大支援
    ムービーを見る
    アグリフードEXPO東京出展

    販路開拓講座の受講生が2組に分かれ、8月22日・23日に開催された展示会に出展しました。初めての展示会でしたが、約100名のバイヤーに有田みかんの魅力を伝え、販路拡大のきっかけを得ることが出来ました。

  • 2018年7

    直販支援
    ネット販売講座開始

    消費者の声を聞きながら、農家が自ら販売することを目標に、ネット販売講座を開始し、13名が参加しています。

  • 2018年6

    販路拡大支援
    東京展示会研修

    販路拡大講座では8月に展示会出展を予定しているため、展示会の見学研修を実施し、ブース設計等でのアイディアを得ました。

    生産性向上
    ドローン農薬散布実証実験開始

    農薬散布にかかる作業時間の短縮を目的として、ドローンを用いた農薬散布実証実験を開始しました。9月までの間に合計3回の農薬散布実験を実施する予定です。

    地域内で課題解決していく場づくり
    みかん集会開催

    プロジェクトの昨年と今年の取組みについて共有するため、みかん集会を開催しました。昨年比約1.5倍の方に参加いただき、取組みへの賛同をいただきました。

  • 2018年4

    販路拡大支援
    販路開拓講座開始

    農家が自分で値付けして販路開拓できるようになることを目標に販路開拓講座を開講しました。20名以上の農家さんに参加してもらっています。

    販路拡大支援
    農家グループサイト開設

    農家同士の情報交換を可能にするグループサイトを開設しました。販路拡大講座に参加しているみかん農家さんを中心に情報交換に活用しています。

  • 2018年1

    地域内で課題解決していく場づくり
    農家意見交換会

    地域の課題を地域の人の手で解決していける土台作りとして、地域の課題を提議し、農家同士で課題に対する意見を交換する場を設けました。

  • 2017年12

    日本橋三越本店でイベント開催

    わずか1週間で、約1700kg(1袋/1kg)を完売。有田みかんを初めて知る方がほとんどの中、大盛況に終わりました。

    ふるさと納税の活用
    ふるさと納税申込数、前年比251%以上を達成

    返礼品の認定みかんの申込数と供給量が大幅に増加しました。

  • 2017年11

    直販支援
    インターネットサイト販売実験スタート

    インターネットのフリーマーケットサイトにて、実験的に有田みかんの販売をスタート。購入者の声が直接届きました。

    首都圏の大手小売店チェーンなどで販売開始

    8月の園地訪問を経て、販売が開始。販路が拡大し、首都圏でのみかん販売量が増えました。

  • 2017年10

    ふるさと納税の活用
    ふるさと納税HP公開

    原産地呼称管理制度やふるさと納税への出荷参加方法などが分かりやすく記載されています。

  • 2017年9

    ふるさと納税寄付サイト 果物部門1位

    ふるさと納税に寄付していただいた方への返礼品の有田みかんが、ランキング1位を獲得。

  • 2017年8

    原産地呼称管理制度参加農家が2倍以上に

    制度参加農家が増えたことで、ふるさと納税の返礼品でお届けするみかんの量が増え、全国のファン拡大につながっています。

  • 2017年7

    地域内で課題解決していく場づくり
    農家説明会を開催

    参加者は160人。有田市役所が開催するみかん農家の方向けの説明会としては、過去最大級でした。

    地域内で課題解決していく場づくり
    全量調査を実施

    耕作地面積や生産量、経営上の悩みなど幅広い質問にお答えいただき、みかん農家のみなさんが置かれている現状を把握しました。

  • 2017年6

    地域内で課題解決していく場づくり
    パンフレット制作

    原産地呼称管理制度やふるさと納税への出荷参加方法などが分かりやすく記載されています。

  • 2017年4

    地域内で課題解決していく場づくり
    プロジェクト始動

    地方創生のために有田市が民間企業と包括連携協定を締結するのは、初めてのことでした。

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有田市メンバーからのメッセージ

自治体からのメッセージ
成果が出始めたことに感謝して、
これまで以上に本気で取組んでいきたい。

和歌山県有田市
望月良男 市長

有田市では、「有田市に生まれてよかった」と思ってくれる市民を増やしていきたいという思いから、有田市ならではのものを洗練させて、持続的に発展していく仕組みを整えていかなければならないと考えております。

幸運なことに有田市には、生産量日本一を誇る有田みかんがあります。産地間競争に強く、気候や地形に恵まれている。そして、400年以上の歴史と伝統が積み重ねられています。
有田市の財産である有田みかんを、より多くの人に広めていきたい。これまで以上に認知度が上がり、「おいしい」と喜んでいただける人が増えれば、農家のみなさんを含めた有田市民の大きな誇りにつながり、有田市全体が活性化していくはずです。

そこで有田市では、有田みかんのブランディング化のために、2010年に原産地呼称管理制度を立ち上げました。本制度で認められた温州みかん『有田QUALITY』は、販売価格において成果が見えるようになりましたが、まだまだ満足はしていません。
アプローチの仕方を変えたり、販路を変えたり。新しい道を切り開いていくことで、農家のみなさんがもっといいものをつくりたいという気持ちになり、その結果として多くの方の手に有田みかんが行き届き、喜んでいただけるというサイクルが生まれていくと考えています。

今後も新しいチャレンジを続けたいと考えていた中、2017年にリクルート様が地方創生のプロジェクトを始めると聞き、我々にとって大きなチャンスになると感じました。

嬉しいことに、プロジェクト始動後からすでに成果が出始めています。プロジェクトメンバーの方、みかん農家のみなさん、関わっていただいた全ての方に感謝しています。今後もしっかりと成果を積み上げていきたいです。

やらなければいけないことは多く、簡単なことだとは思っていません。だからこそ、抱えている課題に向き合いながら、どう解決していくかを有田市全体で一緒に考え抜いていきたいです。有田市の未来のために、みかん農家のみなさんの未来のために、有田市は引き続き本気で取り組む覚悟です。
その結果の一つとして、より多くの肩に有田みかんを知っていただき、美味しさを味わっていただけたら嬉しく思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

参加メンバーからのメッセージ
  • 上野山 幸雄 さん

    上野山 幸雄 さん
    農業生産法人
    株式会社上友農園
    代表取締役

    固定観念がなくなり、価値に見合った価格で
    お取引いただくことができました。

    10年以上に渡り、自分で値付けしたみかんを販売店に直接販売してきました。
    今回、プロジェクトのみなさんと一緒に、新しい販売先とお取引をしました。今までも自分のみかんに自信はあったものの、その魅力や価格をプロジェクトのみなさんと改めて見直し、価格に見合った価値を伝えること、それにチャレンジすることの大切さを実感しました。
    実際に、これまでより高い値段で販売してみたところ、心配をよそに売れ行きは好調。販売先の方に売れた理由を聞いてみると、「もともとそれだけの価値があったんですよ」と言われました。
    自分でつくったものに自分で値段をつけるのは難しい。第三者の立場で冷静な意見をもらえたことで、固定観念がなくなり、いい結果に結びついたのだと思います。

  • 久世 佳典 さん

    久世 佳典 さん
    山勝農園 代表

    食べてくれた人から、「おいしい」という声が届く。
    それが、素直に嬉しいです。

    自分がつくったみかんを食べた人は、どんな感想を持ってくれているんだろう。そんなことが、前から気になっていました。みかん農家は、つくって終わりみたいなところがありますが、本当のやりがいは、食べてくれたみなさんに喜んでもらえることだと思います。そこで今回、プロジェクトメンバーの方と一緒に、インターネットサイトで販売するという方法を試してみました。この販売方法の嬉しいところは、実際に購入してくれた方の声が直接届くこと。「すごく甘くて、驚きました」とか、「おいしかったので、追加で買います」とか。そんな感想が続々と届くので、素直に嬉しかったですし、自信にもなりましたね。食べてくれた方の感想が聞けることで、これまで以上に美味しいみかんをつくっていきたいと思いました。

  • 松本 将輝 さん

    松本 将輝 さん
    農業生産法人
    株式会社早和果樹園
    取締役専務

    自分事のように考えてくれて、
    まわりの農家のやる気も引き出してくれました。

    跡継ぎや耕作放棄地など色々な問題があるなか、10年先を考えたら、「このままではいけない」という危機感は持っていました。けれど、具体的に何をどうすればいいか分からない。それは私だけでなく、まわりの農家も一緒でした。そんなときプロジェクトメンバーの方が、みなで話し合う場を設けてくれたんです。今抱えている問題や、これから不安に感じていること。ざっくばらんに、「本音でどう思っているの?」という話をしました。終わってみたら「今日みたいな話し合いの場をもってくれて良かった」と、みな口を揃えて言っていましたよ。市役所が主体となって農家の現状把握のために調査をしてくれたり、取り組みを告知してくれたりと、これまでよりも接する機会が増えました。プロジェクトが始まってから、以前よりも身近に感じるようになりましたね。

  • 酒井 宗博 さん

    酒井 宗博 さん
    有田市役所
    みかん農政係長

    ふるさと納税額が倍増。取り組みに、
    前向きな農家の方が増えています。

    全国に有田みかんのファンを増やしたい。そんな想いで2010年に始めたのが、「原産地呼称管理制度」でした。厳しい審査基準を通過したみかんは、「有田QUALITY 認定みかん」として特別な価格で販売されます。農家の方にとっても嬉しい制度なのですが、最初は魅力を伝えることができず、なかなか広まりませんでした。それが、プロジェクトがスタートしてみると状況は一変。専用パンフレットを制作したり、農家の方への説明に訪問したり。コツコツと行動した結果、「ぜひ、うちも!」と前向きに申請してくれる農家の方が急増しました。有田みかんの価値があがることで、農家の方のやる気もあがっているように感じています。また市役所内でも、プロジェクトの活動のおかげで、部署をまたいだ横のつながりが出てきました。市役所内はもちろんですが、農家さんとお会いして話す機会も増え、コミュニケーションが活発になってきていると感じています。

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